現役管理職が見る職務経歴書|インフラエンジニアが評価される書き方と採用担当が見るポイント

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転職活動を始めると、まず職務経歴書を作ることになります。

しかし、

何を書けばいいのか分からない。
テンプレート通りに書いても不安。

そんな人も少なくありません。

実際には、
職務経歴書で評価されるのは文章のうまさではありません。

採用側が見ているのは、

どんな仕事をしていたのか。
どこまで任されていたのか。
どんな判断をしていたのかです。

インフラエンジニアは同じ職種名でも、

監視
運用
構築
設計

で市場評価が大きく変わります。

この記事では、
実際に採用やメンバー評価に関わる立場から、
職務経歴書で見られているポイントを整理します。

目次

職務経歴書は自分を良く見せる資料ではない

職務経歴書というと、
自分をアピールするための資料だと思われがちです。

しかし実際は少し違います。

採用担当者が確認したいのは、

どんな経験を積んできたのか。
どんな業務を任されていたのか。
今後どの工程を任せられそうかです。

そのため、
文章を上手に書くことよりも、
経験を正しく整理することのほうが重要になります。

採用担当が最初に見ているのは勤務年数ではない

よくある誤解が、

「経験年数が長ければ有利」

という考え方です。

もちろん経験年数は確認します。

しかし、
それだけで評価が決まるわけではありません。

例えば、
どちらもインフラ経験5年だったとします。

Aさん

主な経験

  • 監視
  • アラート確認
  • エスカレーション
  • 定型オペレーション

Bさん

主な経験

  • 障害調査
  • ログ確認
  • 設定変更
  • 手順書作成
  • 改善対応

経験年数は同じです。

※実際には担当規模や環境によって評価は変わりますが、
同じ年数でも担当範囲によって市場評価が変わる例です。

しかし、
市場で評価されやすいのは後者です。

理由は、
担当範囲と判断経験に差があるためです。

例えばBさんは、

障害発生時の状況確認
ログ調査
設定変更
改善対応

まで担当しています。

これらは単純な作業ではなく、
状況を確認し、
原因を調査し、
対応方法を判断する業務です。

採用担当者は、
将来的に運用改善や構築工程を任せられるかも見ています。

そのため、
判断を伴う経験が多い人ほど評価されやすくなります。

採用担当者は、
勤務年数ではなく、
経験の中身を見ています。

実際の選考では、
経験年数より先に担当業務欄を確認されることも少なくありません。

どの業務を担当していたのかによって、
任せられる工程がおおよそ見えてくるためです。

実際に書類選考を行う際も、

「経験5年」

という数字だけで判断することはありません。

担当業務を見て、

どの工程を担当していたのか。
どこまで自走できるのか。

を確認しています。

経験年数よりも、
担当範囲や判断経験のほうが評価に影響するケースは少なくありません。

評価される職務経歴書の共通点

評価される職務経歴書には共通点があります。

それは、

  • 何を担当したのか
  • どこまで任されていたのか
  • どのような判断をしていたのか

が具体的に書かれていることです。

例えば、

評価されにくい例

  • サーバ運用を担当
  • 障害対応を担当
  • インフラ保守業務を担当

これだけでは、
実際に何をしていたのか分かりません。

評価されやすい例

  • Windows Serverの運用・保守業務を担当
  • 障害発生時にイベントログや監視ログを確認し、障害箇所の切り分けを実施
  • Active Directoryのアカウント作成や権限変更、各種サーバ設定変更を担当
  • 月次メンテナンスにおけるパッチ適用、サービス再起動、動作確認を実施
  • 運用手順書や障害対応手順書の作成・更新を担当
  • 問い合わせ内容の調査、ログ確認、設定変更対応を実施
  • 運用課題に対する手順改善や運用改善提案を実施

これなら、
どこまで任されていたのかが分かります。

同じ業務名でも評価が変わる理由

実際の面接でも、
よく確認するポイントがあります。

それは、
どこまで自分で対応していたのかです。

例えば、

障害対応と書かれていても、
内容は人によって違います。

アラート確認だけなのか。
ログ調査まで行うのか。
設定変更も担当するのか。
再発防止策まで考えるのか。

同じ「障害対応」でも、
市場評価は大きく変わります。

例えば、

アラートを確認して報告するだけなのか。

ログを調査して原因を特定するのか。

設定変更や再発防止策の検討まで担当するのか。

によって、
評価される工程は変わります。

採用担当者は、
障害対応という言葉そのものではなく、
その中身を見ています。

もったいない職務経歴書によくある特徴

実際に見ることが多いのが、
経験を書き切れていないケースです。

例えば、

「監視業務を担当」

だけ書かれていることがあります。

しかし話を聞いてみると、

ログ確認
一次切り分け
障害報告
手順書更新
運用改善

まで担当していることがあります。

これは非常にもったいない状態です。

採用担当者は、
書かれていない経験を評価できません。

一方で、

逆のケースもあります。

職務経歴書や面接では、

「障害対応の経験があります」

「構築経験があります」

と説明されていたものの、

実際に話を聞くと、
担当していたのは監視や報告までだった。

所属チーム全体では構築を行っていたものの、
本人は実際には担当していなかった。

ということもあります。

現場では、
チームがやっていた業務と、
自分が担当していた業務を混同してしまうケースは珍しくありません。

採用担当者が確認したいのは、
チームの実績ではなく、
本人がどこまで任されていたのかです。

また、

経験を書けていない場合もあれば、
逆にチーム全体の業務を自分の経験だと思い込んでいる場合もあります。

大切なのは、
経験を多く見せることではありません。

自分が実際に何を担当し、
どこまで判断し、
何を任されていたのかを客観的に整理することです。

職務経歴書を書くときは、
次の内容に当てはまっていないか確認してみてください。

① チームの実績と自分の経験が混ざっている

チームとして構築案件を担当していても、
自分自身は監視や運用だけを担当していた。

こうしたケースは珍しくありません。

採用担当者が確認したいのは、
チームの実績ではなく、
本人が担当していた業務です。

② 業務名だけを書いている

「運用担当」
「障害対応担当」

だけでは、
実際に何をしていたのか分かりません。

ログ調査をしていたのか。
設定変更をしていたのか。
改善対応まで担当していたのか。

担当範囲まで書くことが重要です。

③ 経験年数だけを強調している

経験年数は参考情報の一つです。

しかし採用担当者が見ているのは、
何年いたかではなく、
その期間で何を経験したのかです。

④ 書いていない経験が多い

実際に話を聞くと、

ログ確認
一次切り分け
手順書更新
運用改善

などを担当しているにもかかわらず、
職務経歴書には書かれていないことがあります。

書かれていない経験は評価できません。

⑤ 自分で判断していた業務が整理できていない

採用担当者が確認するのは、
作業経験だけではありません。

どの場面で自分が判断していたのかも見ています。

障害発生時の調査
設定変更の実施
改善提案
手順書作成

など、
同じ運用経験でも、

言われた通りに実施していたのか。
自分で調査や判断をしていたのか。

その違いは意外と大きく見られています。

今の経験は市場でどう評価されるのか

同じインフラエンジニアでも、
市場評価は仕事内容によって変わります。

監視
運用
構築
設計

どこを担当しているのか。
どこまで任されているのか。

その違いで、
応募できる求人も変わります。

例えば、

監視業務が中心の場合は、
監視運用案件が中心になります。

一方で、

設定変更や障害調査、
運用改善まで担当している場合は、
運用エンジニアや構築補助案件も選択肢に入ります。

さらに、

サーバ構築やクラウド構築経験がある場合は、
設計構築案件へ応募できる可能性もあります。

同じインフラエンジニアでも、
担当工程によって市場価値は大きく変わります。

職務経歴書は、
ゼロから文章を書くよりも、

まず自分の経験を棚卸しする方がスムーズです。

そのため、
以下の項目を確認してみてください。

職務経歴書を書く前のチェックリスト

職務経歴書を書く前に、

現在の経験を整理できているか確認してみてください。

□ 監視・運用・構築・設計のどこを担当しているか説明できる

□ 障害対応でどこまで担当しているか説明できる

□ 設定変更の経験があるか整理できている

□ 手順書作成や運用改善の経験を整理できている

□ チームの実績ではなく、自分が担当した内容を説明できる

□ 自分で判断していた業務と、指示を受けて行っていた業務を区別できる

□ 去年と比べて増えた経験を説明できる

□ 職務経歴書を見て、自分の現在地を説明できる

チェックが付かない項目があっても問題ありません。

大切なのは、
経験を多く見せることではなく、

今の自分がどこまで任されていて、
どの段階にいるのかを整理することです。

職務経歴書を整理してみても、

自分が監視寄りなのか。
運用寄りなのか。
構築や設計に近いのか。

分からない人もいます。

監視業務だと思っていたが、
障害調査や設定変更まで担当していた。

運用業務だと思っていたが、
構築補助レベルの業務を経験していた。

というケースもあります。

同じインフラエンジニアでも、
担当工程によって市場評価や応募できる求人は変わります。

現在の仕事内容が市場でどのように評価されるのか確認したい場合は、
まず現在地を確認してみてください。

インフラエンジニア現在地診断|今の仕事内容からキャリアの現在地を確認する

経験によって、
年収や担当できる工程は大きく変わります。

現在地が分かったら、
次はその経験がどの程度評価されるのかを確認してみてください。

インフラエンジニアは勝ち組?年収は仕事内容で決まる【運用・構築・設計の違い】

まとめ

職務経歴書で評価されるのは、
文章力ではありません。

採用担当者が見ているのは、
何年働いたかではなく、
何を任されていたかです。

監視だけだったのか。
ログ調査まで担当していたのか。
設定変更を任されていたのか。
手順書作成や改善対応に関わっていたのか。

こうした経験を整理することで、
職務経歴書は大きく変わります。

そして職務経歴書を書くことは、
転職活動のためだけではありません。

今の経験が市場でどう評価されるのかを確認する機会にもなります。

職務経歴書を書いていて手が止まるなら、

まずは文章を考える前に、

自分が何を担当し、
どこまで任され、
どんな場面で判断していたのかを整理してみてください。

そこが整理できると、
職務経歴書は意外と自然に書けるようになります。

職務経歴書を整理すると、
自分の経験だけでなく、
現在の市場価値も見えてきます。

職務経歴書を作成してみても、

何をアピールすればいいのか分からない。
応募できる求人が分からない。

という人もいます。

その場合は、
転職エージェントに相談してみるのも一つの方法です。

経験に合った求人を紹介してもらえるため、
自分の市場価値を確認する材料にもなります。

インフラエンジニア転職エージェントはどこがいい?経験別の選び方

ばんて
現役ITインフラエンジニア(管理職)
未経験からITインフラ業界に入り、
サーバ、ネットワーク、クラウド領域の
運用・構築・設計を経験してきました。

現在は管理職として、
チーム運営や採用面接にも関わっています。

現場で見てきた経験をもとに、
インフラエンジニアが自分で判断しやすくなる情報をまとめています。
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