「未経験からインフラエンジニアを目指すなら、スクールに通ったほうがいいのか」
「独学でもなれるのか」
「スクールにお金を払う意味はあるのか」
未経験からインフラエンジニアを目指すと、学習方法を決める段階で迷うことがあります。
ただし、スクールと独学を最初から「どちらが優れているか」で比べる必要はありません。
見るべきなのは、自分にどのような学習上の不足があり、それを独学で補えるのか、それともスクールの環境や支援を使って補う必要があるのかです。
この記事では、スクールへ行くこと自体を目的にせず、自分に必要な学習環境を判断するための基準を整理します。
結論|スクールが必要かは「自分の学習上の不足」で判断する
インフラエンジニアになるために、スクールが必須なわけではありません。
独学で必要なことを調べ、学習内容と順番を決め、継続して手を動かせるのであれば、スクールを使わずに学習を進めることもできます。
一方で、
- 何から学べばいいか決められない
- 分からないことを自分で解決できない
- 学習を継続する仕組みを自分で作れない
- 実際に手を動かす環境を用意しにくい
- 転職活動まで含めて支援が必要
といった不足があるなら、スクールの環境や支援によって解決できる可能性があります。
したがって判断するべきなのは、
「スクールに行くべきか」ではなく、「自分にある不足を、独学で補うのか、スクールという環境を使って補うのか」
です。
スクールに通った事実そのものが、実務経験になるわけでもありません。
学習手段を選ぶときは、スクールを利用すること自体ではなく、利用することで何が解決されるのかまで確認する必要があります。
この記事でわかること
- インフラエンジニアを目指すうえでスクールが必須ではない理由
- 独学とスクールで異なるもの
- スクールを使うことで解消できる学習上の不足
- 独学で学習を進められる状態
- スクールを検討する前に確認したい自分の学習状況
- 未経験から学ぶべきインフラの基礎
- スクールを選ぶ場合に確認したい内容
インフラエンジニアになるのにスクールは必要?
スクールに通わなくてもインフラエンジニアは目指せる
インフラエンジニアを目指すために、必ずスクールへ通う必要があるわけではありません。
独学でも、必要な知識を調べて学習し、実際に手を動かしながら理解を深めることはできます。
重要なのは、スクールに通ったかどうかではありません。
自分が必要とする知識を把握し、学習を進め、分からないことを解決しながら次へ進める状態を作れるかどうかです。
そのため、「未経験だからスクールが必要」と一律に決めるのではなく、まず現在の自分がどこまで学習を進められるのかを確認します。
スクールに通ったこと自体が実務経験になるわけではない
スクールで学習したことと、実際の仕事で経験することは同じではありません。
スクールでは、カリキュラムや演習環境、質問できる環境などを利用できます。
しかし、それによって実務経験そのものを積んだことになるわけではありません。
だからこそ、スクールを利用する場合も「スクールを卒業すること」を目的にするのではなく、何を学び、何を理解できる状態にするのかを確認する必要があります。
スクールに通ったという事実だけで判断するのではなく、そこで得た知識や経験を自分がどう使える状態になったのかを見ることが重要です。
重要なのは「スクールに行ったか」ではなく「何を学べる状態か」
同じスクールを利用しても、何を目的に学ぶのかによって意味は変わります。
反対に、独学でも必要な内容を整理して学習できれば、スクールを使わない選択もできます。
したがって、スクールと独学を優劣で比較するのではなく、
自分で用意できるものと、自分だけでは用意しにくいものを分ける
ことから始めます。
スクールと独学の違いは「学習環境」にある
独学は自分で学習内容と順番を決める
独学では、何を学ぶのか、どの順番で進めるのかを自分で決めます。
例えばLinuxを学ぶとしても、基本操作から始めるのか、サーバー構築まで進めるのか、自分で学習範囲を整理する必要があります。
分からないことが出てきた場合も、自分で調べ、情報を比較し、次に何をすべきか判断します。
この部分を自分で進められるなら、独学という方法を選ぶことができます。
スクールは学習計画や質問環境を利用できる
スクールでは、学習内容や順番が整理されたカリキュラムを利用できる場合があります。
また、分からないことを質問できたり、学習を進めるための支援を受けられたりする場合もあります。
つまり、スクールを使う意味は「独学より上の知識を得られる」という単純なものではありません。
自分だけでは用意しにくい学習環境や支援を利用できることにあります。
スクールでしか得られないものではなく「自分で用意できないもの」を見る
ここで確認したいのは、「スクールだから得られるもの」ではありません。
自分で同じ役割を用意できるかどうかです。
例えば、
- 学習する順番を自分で整理する
- 分からないことを調べる
- 実際に手を動かす環境を作る
- 学習時間を確保する
- 学習を継続する
といったことを自分でできるなら、スクールを利用する必要性は変わります。
逆に、自分だけでは継続できない、質問できる相手が必要、演習環境を用意しにくいなどの不足があるなら、その不足を解消する手段としてスクールを検討できます。
スクールが必要か判断する前に、自分の学習状態を確認する
スクールへ申し込む前に、まず自分の状態を確認します。
何を勉強すればいいか自分で決められるか
最初に確認したいのは、学習内容を自分で決められるかです。
「インフラエンジニアになりたい」という目的だけでは、具体的に何を勉強するのかまでは決まりません。
Linux、ネットワーク、サーバーなど、必要な基礎を整理し、どこから始めるのかを決める必要があります。
ここを自分で整理できない場合は、学習内容を体系化してくれる環境が必要なのかを考えます。
分からないことを調べて解決できるか
学習を進めれば、分からないことが出てきます。
そのときに、自分で検索して情報を確認し、試し、原因を切り分けられるかを考えます。
すべてを一人で解決する必要はありません。
ただし、「分からないことが出るたびに学習が止まる」状態なら、質問できる環境を利用する意味があります。
ここで判断するのは、質問することが良いか悪いかではありません。
自分の学習に質問できる環境が必要なのかです。
学習時間を自分で確保して継続できるか
学習内容が分かっていても、実際に続けられなければ前へ進みません。
仕事や生活の中で学習時間を確保し、自分で進捗を管理できるかを確認します。
独学の場合、自分で始める時間も、続ける時間も決める必要があります。
その管理を自分でできるのか、それとも一定の学習環境があったほうが進めやすいのかを分けて考えます。
実際に手を動かして学べる環境を用意できるか
インフラの学習では、知識を読むだけでなく、実際に操作して確認することも重要です。
Linuxの基本操作を試したり、ネットワークの仕組みを確認したり、サーバーの役割を理解するために手を動かしたりします。
そのため、実際に手を動かして学べる環境を自分で用意できるかも確認します。
自分で用意できるのであれば、それを使って学習を進められます。
用意すること自体が難しいのであれば、演習環境を提供するスクールを使う意味が出てきます。
転職活動まで含めて支援が必要なのか
スクールによっては、学習だけでなく転職支援を提供している場合があります。
ただし、ここは学習そのものとは分けて考えます。
「学習環境が必要なのか」と「転職活動の支援が必要なのか」は同じ判断ではありません。
スクールを検討するときは、自分が不足しているのが学習なのか、学習以外の支援なのかを分けて確認します。
スクールを使うことで解消できる不足とは?
スクールを利用する意味は、単純に「未経験だから」ですべて決まるものではありません。
自分で解決しにくい不足と、スクールが提供する機能が一致しているかを確認します。
学習の順番が分からない場合
何を勉強すればいいのか分からず、調べるたびに別の情報へ移ってしまう場合があります。
この場合、体系化されたカリキュラムによって学習の順番を整理できることに意味があります。
ただし、カリキュラムがあることだけを見るのではなく、自分が必要とする基礎を学べる内容になっているかを確認する必要があります。
質問できる相手が必要な場合
独学では、分からないことを自分で調べる必要があります。
調べても原因が分からない場合や、複数の情報のどれを採用すればよいか判断できない場合には、質問できる環境が役立つことがあります。
ここでも「質問できるからスクールが必要」と決めるのではありません。
自分にとって、その環境に費用を払う意味があるかを考えます。
学習を継続する仕組みが必要な場合
自分一人では学習が続かないのであれば、学習を進めるための仕組みが必要になります。
カリキュラム、進捗管理、講師とのやり取りなど、スクールが提供する機能によって継続しやすくなる場合があります。
一方で、自分で計画を立てて継続できるなら、その機能を利用する必要性は低くなります。
実機・演習環境を自分で用意しにくい場合
インフラの学習では、実際に操作して理解することがあります。
自分で環境を用意する方法が分からない、あるいは環境構築そのものが学習の障壁になっている場合は、演習環境を提供することが不足の解消につながります。
確認するべきなのは、「実機環境があるか」だけではありません。
自分が何を試すために、その環境を必要としているのかまで考えます。
転職活動まで一人で進めることが難しい場合
スクールによっては、求人紹介や応募書類、面接などの転職支援を提供する場合があります。
ただし、これは「スクールに通えば転職できる」という意味ではありません。
学習支援と転職支援は別の機能です。
自分が必要としている支援がどちらなのかを分けたうえで、必要な機能に対して費用を払う意味があるかを確認します。
未経験からインフラエンジニアを目指すなら何を学ぶ?
スクールを使うか独学にするかを決める前に、そもそも何を学ぶのかを確認します。
学習手段を先に決めると、「スクールに通うこと」が目的になりやすいためです。
先に学ぶ内容を整理し、その内容を自分で学べるのか、支援を利用したほうが進めやすいのかを考えます。
未経験からインフラエンジニアを目指す場合、仕事内容や最初の働き方を確認してから学習内容を考えたいなら、「未経験からインフラエンジニアになれる?仕事内容や最初の働き方を解説」を確認してください。
Linuxの基本操作
インフラを学ぶうえでは、Linuxの基本操作を理解することが学習の土台になります。
コマンドを覚えることだけを目的にするのではなく、実際に操作しながら、ファイルやプロセスなどの基本的な扱いを理解していきます。
スクールを利用する場合も、単にLinuxの講座があるかを見るだけではなく、どこまで操作して学べる内容なのかを確認します。
ネットワークの基本
ネットワークでは、機器やサーバーがどのようにつながり、通信がどのように行われるのかを理解します。
用語を覚えるだけではなく、ネットワークの構造を考えられる状態にすることが重要です。
何を学ぶかが決まっていれば、独学で進めるのか、体系的なカリキュラムを利用するのかを比較できます。
サーバーの役割
サーバーが何をするものなのか、その役割を理解することも基礎になります。
個別の製品名やサービス名を先に覚えるのではなく、インフラの中でサーバーがどのような役割を持つのかを整理します。
ここでも、スクールを使うかどうかより、必要な基礎を理解できる学習になっているかを確認します。
障害やエラーを確認するための基本的な考え方
インフラの仕事では、正常な状態だけを知っていればよいわけではありません。
何か問題が起きたときに、どこで問題が起きているのかを確認し、情報を集めて原因を考える必要があります。
そのため、学習でも「答えを覚える」だけではなく、エラーや問題が起きたときに情報を確認する考え方を身につけます。
資格は目的ではなく学習手段として考える
資格取得を学習の目標にすることもできます。
ただし、資格を取得すること自体がインフラエンジニアとして必要なすべての経験になるわけではありません。
資格を使うのであれば、知識を体系的に学ぶための手段として位置付けます。
「どの資格を取ればいいか」だけで学習内容を決めるのではなく、まず何を理解する必要があるのかを確認します。
学習内容を確認したうえで、実際に入社した後にどのような仕事を任されるのかまで確認したい場合は、「未経験からインフラエンジニアになったら最初に何を任される?監視・運用の業務内容と役割」で、学習と最初の業務とのつながりを確認できます。
スクールを選ぶなら「有名か」より何を確認する?
スクールを利用すると決めた場合も、知名度だけで選ぶ必要はありません。
自分が解消したい不足と、スクールが提供する機能が一致しているかを確認します。
カリキュラムが何を学ぶ内容なのか
まず確認するのはカリキュラムです。
Linux、ネットワーク、サーバーなど、自分が学びたい基礎が含まれているかを確認します。
また、単に項目が並んでいるだけでなく、どの順番で、どの程度まで学ぶのかも確認します。
質問・添削・個別支援がどこまであるのか
「質問できます」と書かれていても、実際にどのような質問ができるのか、どのような支援を受けられるのかは確認する必要があります。
自分が必要としているのが質問環境なのか、個別の学習管理なのかによって、見るべき条件も変わります。
実機・演習環境があるのか
実際に手を動かして学びたいのであれば、どのような演習環境を使えるのかを確認します。
環境が用意されていることだけではなく、自分が学びたい内容をその環境で試せるのかを見ることが重要です。
転職支援は何をしてくれるのか
転職支援が必要なら、その内容も確認します。
求人紹介なのか、応募書類の支援なのか、面接対策なのかなど、具体的に何を支援してくれるのかを分けて見ます。
学習支援と転職支援を一つのものとして考えないことが重要です。
料金以外に確認する条件は何か
料金だけで判断すると、「安いから」「高いから」という別の基準に引っ張られます。
確認するべきなのは、自分が解消したい不足に対して、その費用を払う意味があるかです。
例えば、質問環境が必要なのか、演習環境が必要なのか、学習計画を作ってもらう必要があるのか。
必要な機能を具体化してから料金を見ることで、価格だけの比較を避けられます。
スクールへ行くか迷ったら、先に自分の不足を整理する
ここまで確認すると、判断する対象が変わります。
最初は、
「スクールへ行くべきか」
という二択でした。
しかし、本当に確認したいのは、
「自分には何が不足していて、それをどう補う必要があるのか」
です。
独学で解決できる不足なのか
まず、自分で解決できるかを考えます。
学習内容を調べられる。
学習順序を決められる。
分からないことを調べられる。
学習時間を確保できる。
実際に手を動かせる。
このような環境を自分で作れるのであれば、独学という方法で学習を進めることができます。
お金を払って解消したい不足なのか
次に、その不足を解消するために費用を払う意味があるのかを考えます。
「自分ではできないから」という理由だけではなく、
その不足を解消することで、自分の学習を進められるのか
まで確認します。
スクールには費用がかかるため、利用する機能と支払う費用を照らし合わせます。
スクールを使わない場合に何を自分で用意するのか
独学を選ぶ場合は、「スクールを使わない」だけでは終わりません。
自分で何を用意するのかを具体化します。
- 学習する内容
- 学習する順番
- 学習時間
- 質問や情報収集の方法
- 実際に手を動かす環境
- 学習の進捗管理
これらを自分で用意できるのかを確認します。
できない部分が見つかったら、それが本当にスクールを利用する理由になるのかを考えます。
スクールを使う場合に何を得たいのか
スクールを利用する場合も、申し込む前に目的を決めます。
「インフラエンジニアになりたいから」だけでは、利用する理由としては広すぎます。
例えば、
「学習順序を整理してほしい」
「分からないことを質問できる環境が必要」
「演習環境を使いたい」
「学習を継続する仕組みが必要」
など、何を得たいのかを具体化します。
その不足とスクールの機能が一致していれば、利用する意味を判断しやすくなります。
学習内容を整理したうえで、実際にどのような知識や経験が求人で求められているのかを確認したい場合は、「未経験可求人と経験者募集は何が違う?最初に任される仕事と役割の中身」で、求人側の条件を確認します。
まとめ|スクールではなく「自分に必要な学習環境」で判断する
未経験からインフラエンジニアを目指すとき、スクールへ通うこと自体が目的になる必要はありません。
独学でも学習を進められる人がいる一方で、学習計画、質問環境、継続する仕組み、演習環境など、自分だけでは用意しにくいものがある人もいます。
だからこそ、
スクールが必要か、不要かを最初から決めるのではなく、自分に何が不足しているのかを先に確認します。
そのうえで、
- その不足は独学で補えるのか
- 補うために費用を払う意味があるのか
- スクールを使うなら何を得たいのか
- スクールを使わないなら何を自分で用意するのか
を整理します。
最終的に判断するのは、
「スクールへ行くべきか」ではなく、「自分の学習上の不足を、どの環境で補うのか」
です。
学習方法を決めた後、実際にどのような現場へ入る可能性があるのかを確認したい場合は、「未経験インフラエンジニアは最初にどんな現場に配属される?監視・運用現場の実態と特徴」で、次の判断材料を確認できます。
